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シチリアは地中海で最も大きな島であり、ティレニア海、イオニア海、そしてシチリア海に囲まれ、島の東側には今でも火山活動しているエトナ山があります。小山の多い土地で、丘陵部が全体の61,4%に比べ平野部は14,2%に過ぎない。温暖な気候から島の主産業は農業であるが、ワインはその重要な一角を占めています。昔からの制度の名残から、たくさんの農家が集まって一つの大量生産型のワイナリーを作ることが多いです。これは一つの小さな農家が造っているワインに比べ安定したものが造れるので、天候や個人の不調からワインの品質に与える影響は少なくなります。シチリアは赤ワインに比べ白ワインが多く造られ、地元品種のブドウが豊富で高品質なワインを造るグレカニコやインツォリアなどが有名です。モスカートと同系であるジビッボはシチリアより南であるパンテッレリア島で素晴らしいワインを造ります。マルサラワインは他のワインに比べ特殊な造りとなり、その歴史は長く世界中で愛されてきました。赤ワインの代表であるネーロ ダーヴォラはシチリア島の最南端近くのアーヴォラ村で、ギリシアから持ち込まれたと言います。
ワインの生産量は多く、過去にはイタリア全州で一位でしたが、最近はヴェネト州に抜かれ二位となっています。ただし他の州では最近の動きとして品質の向上を図るために、D.O.C.ワインを造り出している事に比べ、シチリアでは未だ生産量の3%を占めるに過ぎません。これはやはり料理用やブレンド用の品質を二の次とする、生産量を重視したワイン造りがされているからでしょうが、それだけではなく昔からシチリアの人はこの法律に無頓着な所があるからだとも思えます。たとえばイタリアワイン好きなら誰もが知っているであろうコルボやレガレアーリなどのワインを見ると、世間から品質が認められていますがシチリアを代表するワインであるにもかかわらず、D.O.C.でなく、テーブルワインのカテゴリーに入り、その他の高品質なワインも同じ扱いであることが多いです。最近ではカベルネやシラー、メルローといった外国品種も入り、もちろん単醸でも使われますが、ネーロ ダーヴォラなどの地元品種と混醸されることも多いです。これは今までの既成概念にとらわれず、そして混醸を得意としてきたシチリアの人たちによって、ますます面白いワインが生み出されて行くに違いありません。